キャニオンのブログ 〜音楽とでじたるな日々〜

　個人的には一昨年に1stアルバムを買っていまして、それ以降のシングルを全部持っているのですが、このアルバムはその中の3枚がほぼ全曲収録されているので、新曲が少ないのです。新緑の6トラックのうち、“note”と“book”の2トラックはintroやinterlude的インストなので4トラック分ですか。

　でも、収録時間は75分、17トラックあり、流れをくむようにして楽曲が並べられているので、通して聴いてもまずまずの作品だと思います。というのは、エレキギターを基調としたロック調の楽曲の中に、“未来記念日”のようなややスローな楽曲が要所要所に混じっていて、特に飽きることなく聴けるということがあるのでしょう。

　それに、押しつけがましさはないのですが、やはり榎本さんの歌声はそれ自身「主張」しているところがあるように感じられます。（前面に出ているんではなく、聴いているとフツフツ湧いてきているかのような） 他の歌手が歌っていたら、多分全く別の雰囲気になっているであろう、という。

　このアルバムというか榎本さんの作品は以上のような、細かい部分の足し合わせで気に入っている感があるのです。榎本さんの作品にある、ロックバンド的なトラックの音作り、エモーショナルな歌唱、日本語でしっかり書かれている歌詞、その全てが昔からあったJ-POPの王道の音作りではないかと感じています。（確かに、自分がポップロックに求めていた要素は全部入っているんですよ..） ここ数年間、オリコンランキングの上位の楽曲に感じていた違和感はここにあったのかな、と感じている次第です。

＜収録曲＞
1. note
2. リアル (5th single)
3. 冒険彗星 (9th single)
4. エメラルド
5. Episode I
6. 未来記念日 (7th single)
7. 朝顔 (9th single c/w)
8. サンタさんはいないんです。
9. ファントム
10. 夕陽が丘 (6th single)
11. イエスタデイズ 〜大切な贈りもの〜 (8th single)
12. 昨日の未来 (7th single c/w)
13. みんな元気 (6th single)
14. 雨降り小僧 (6th single c/w)
15. ぼくのうた (9th single c/w)
16. book
17. CURE (5th single c/w)