売れない理由

2007.05.02 Wednesday 05:02
キャニオン


 もちろん、キャッチーなサビの割に、取って付けたようなメロディがあることや、長すぎる曲があること自体は否定しませんが、「今の曲が売れないのは曲が長すぎるから」という結論にはならないんではないかと。そもそも、昔の曲はまともな終わり方をせずに、何となしにフェードアウトして行くものも結構あるわけで、1曲がバッチリ2分30秒以内に終わるのはレコードというフォーマットの都合というのがあったわけでしょう?(旧譜をいろいろ揃え始めましたが、明らかに終わるのが早すぎる曲があります)それと楽曲の内容を比較するのには理論と結論に大きな乖離があると思うんですね。

 そんなことより、一番否定されるべきなのは、曲の量産をさせられ、粗製濫造になっている今の産業構造の現状にあると思います。今の新曲の発表のタイムスパンは明らかに短すぎます。少数の作家の割には多いとされていた90年代前半よりさらに短い現状は明らかに憂うべき事態です。

 短いスパンで楽曲が作られるようになった大きな理由、それは何度もメディアに露出することによって知名度を上げ、ランク上位を何度もとることが目的化しているから、ということが挙げられます。良い曲だから、自然と売れて、結果としてランク上位になるのではなくなっているのです。それなのに、オリコン上位で騒ぐ人が多い。オリコン上位=良い曲という概念が染みついているのでしょう。それで、ランク上位だから買うという行動になって現れる。本当に良い作品か自分で見極めようとしないのです。実際問題として、週に20以上(実は50を超えて100近い?)も新商品が出るのを全て聴いている人はいませんからね。

 これだけの人が歌手として、ミュージシャンとして世に出てくるのは、レコーディングに関わる費用が全般的に下がったこと、記録媒体への記録コストが下がったことが一番の理由でしょう。昔はレコーディングすること自体が高コストだったので、必然的にデビューできる人や作品数を絞っていたという事実もあります。なので、結果的に悪いモノは最初の段階でふるいに掛けられ、比較的良質なモノだけが日の目を見ることができる確率が高かったというのも事実の一部としてあります。ふるいに掛けるプロがいたので、思考停止状態でも比較的良質なモノが手に入ったのでしょうね。

 今の時代、プロを育成せずに全て世に出して問うている時代になっています。会社の仕事だって、床屋のような専門職だってそうなんです。コンビニに並んでいる新商品だって、一度出しても短命で残らない商品がいかに多いことか。判断しなければいけないのは本来あるべきバイヤーではなくて、消費者になっているんですね。(バイヤーに能がないから百貨店の売り上げが落ちているのは周知の事実です)

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